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コラム

2015.01.03

「身体の膨張と収縮 その1」

この記事は私のブログ「以心伝心」でも取り上げた内容ですが、とても重要なところなのでコラムにも載せることにしました。

加筆・修正をしていますので数回に分けます、ブログでお読みになった方もぜひもう一度読んでいただき、何かを考えるきっかけにしていただければ幸いです。

[膨張と収縮というリズム]
身体という存在を全体として俯瞰してみたとき、

身体は、可視・感じるレベル・不可視・感じないレベルにおいて、膨張と収縮というリズムを繰り返しています。

人間は生まれてから死ぬまで身体の膨張と収縮を絶えず繰り返している生き物です。

意識しようとしまいが生じている膨張と収縮。

色々な表現ができると思います。

開く・閉じる、放散する・凝縮する、どんな呼び方でも言いのですが、ここでは膨張と収縮と呼ぶことにします。

物理的に伸び縮みするだけではなく、身体内部に生じる内圧と呼べばわかりやすいですが、エネルギーの方向性としての膨張と収縮もあるということを知っておくと良いです。

体幹だけではなく、影響の大小はありますが、本来は四肢末端に至るまで、この膨張と収縮という「動き」は波及しています。

正に自然の動きとリズムです。

そもそも身体は、全てを調和・調整する機能(システム)が組み込まれているという基本原則を考えれば、身体が持っている調和・調整というシステムを発動させることが重要だということは自明の理です。

その調和・調整システムを発動させるために必要な環境が、膨張と収縮という自然のリズムを回復すると共に、阻害しないことにあります。

その膨張と収縮は人間の生命活動に絶対不可欠な呼吸と連動しています。

色々細かい事を置いて言えば、基本的には息を吸えば膨張し、息を吐けば収縮する。

ところが現代生活においては、この膨張と収縮というリズムが乱れやすく、そして弱くなりやすい環境です。

膨張と収縮のリズムが乱れやすく、弱い方は、多くの場合、手先・足先を緊張させます。(手足を緊張が身体に与えるプロセスは別の機会に)

その手足の緊張は体幹から発する膨張・収縮リズム自体と、そのリズムを手足まで波及させることを妨害し(滞り)、さらに手足の緊張が体幹(胴体)の動きを制限し、膨張・収縮リズムの根幹である体幹を窮屈にさせる悪循環を起こします。

不調体質の背景とはそういうものだと考えています。

その原因やきっかけは様々だと思います。事故等の衝撃や病気もあれば、生活習慣や精神的ストレスもあれば、様々です。

この膨張と収縮というリズムが乱れ、弱くなると、筋肉や神経・関節に栄養がいかなくなる、代謝機能も低下し、自律神経が乱れ、免疫も低下しやすくなる。そうなると内臓に影響ないというわけがありません。

身体が滞るというのはそういう事と考えます。

膨張と収縮という動きとリズムが滞るということです。

そして循環という視点で考えても、この膨張と収縮というリズムの延長線上にあり、またそれだけではなく、先に述べた筋・関節・神経・免疫・内臓機能等も、その延長線上にある結果論として捉えることができなくもありません。 

今までそれなりの数の健康法に触れてきたが、その多くは、結果的には、この膨張と収縮というリズムを無視することはできません。

体質というのは、膨張と収縮というリズム如何であり、不調体質というのは、膨張と収縮のリズムが阻害されていることになります。